[HOME]
[INFORMATION]
[STORY]
[CHARACTER
[ARKAID]
[AKIHA]
[CIEL]
[ | |
遠野 秋葉 | |
「なつかしいわね。子供のころは、 こうやって二人で庭を探検したっけ」 「探検してたのは俺達のほう。 おまえは黙って後ろからついてくるだけだったじゃないか。 今にして思うとな、あれはわりと恐かったぞ」 そう、子供のころ庭で遊んでいると視線を感じて、 振り返ると真っ黒い洋服を着た秋葉が物陰から覗いていた。 長い黒髪と人形みたいに整った秋葉の顔は、 なんだか妹というより妖精か何かに見えて ゾクッときた覚えがある。 「むかしの秋葉はひどく無口だったのに、 今じゃあーだこーだとうるさいのなんのって。 ほとんど詐欺だぞ、これ」 「あら。わたし、そんなに口やかましいですか?」 「ああ、まるで俺の教育係みたいだ。 ほんと、人間ってのは変わるもんだよ。 むかしの純朴な秋葉はどこいっちまったんだ」 「たぶん、どこにも言ってないと思いますよ」 意外なことに、秋葉はくすりと笑って夜空を見上げる。 頭上からは、はらはらと落ちる紅葉の雪。 「兄さんがそれに気づいていないだけで、わたしは昔の ままの、臆病なこどもですから」 | |
Scene 1 | Scene 2 |
<< 表情集 - Hシーン >> | |
TYPE/MOON - HTML SECTION |